弁護士・中小企業診断士の谷田が,中小企業の皆さんを法律・経営両面で支援します。
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働き方改革4〜有給休暇を「付与する義務」〜(2019年03月11日)
(前回働き方改革3〜有給休暇・誤解あるある〜の続きです。) 

 前回までは,従来の有給休暇制度そのものについて,「誤解あるある」を引き合いに解説しました。
 今回からは,いよいよ「働き方改革改正法」による,有給休暇制度の変更点について解説します。
 「どこから手を付けたら良いんだろう」という総務担当者様のお役に立てるような解説にしますので、よろしくお付き合いの程お願い致します。 また,今回の法改正に対応できる就業規則案もアップロードしていきます

 さて,このコラムをお読みの方であれば既にご存知かと思いますが,今回の法改正によって

「有給休暇10日以上発生した従業員については,会社は従業員が希望していなくても,年5日以上有給休暇を取らせないといけない」
「これを達成できなかったら,30万円以下の罰金」

ということになりました。
 この変更内容自体は,特段難しくないと思います。(後日解説する予定の「労働時間規制」は,変更後のルール自体がグチャグチャなので,それに比べたらずっとマシかと)

 とはいえ,会社にとって対応が容易かといえば,そうとは言い切れません。
 といいますのは・・・今までの有給休暇は,会社にとっては専ら受動的な制度でした。つまり,「従業員から言われたら与えるもの」「従業員の権利」だったわけですね。
 これが,「従業員に言われなくても与えないといけないもの」「会社の義務」にガラッと変わりますので,会社側も有給に対する認識・対応を改める必要があります。
 特に,今回の法改正を周知徹底するため,さほど悪質ではない事案まで「見せしめ」のために書類送検するケースも出てくると思われます。「有給休暇くらいで大げさな。送検なんてされないよ。」という楽観は捨てましょう。

 ぶっちゃけ,従業員に「有給とりたいです」と言われてから,あわてて過去の出退勤記録を掘り起こし,有給が発生しているかどうか確認していた,という会社の方が多いのではないでしょうか?
 そういった中小企業に,急いで対応して頂きたい点は以下のとおりです。

1,有給の発生ルールを固める
 ・・・というと,「有給休暇の発生日数って,労働基準法で決まっているんでしょ?法律通りにすればいいのでは?」という声が聞こえてきそうです。
 ですが,次回以降お話しするように,今回の法改正に伴って従業員ごとに有給の発生日・残日数」を管理簿に記録しないといけなくなりました
 ここで,労働基準法のとおりに有給休暇を発生させてしまうと,従業員ごとにバラバラの有給管理をするハメになり,大変な手間になります。

 そこで,「有給休暇を半年ごとに切り上げる」「3ヶ月ごとに切り上げる」といったように,労働者側に不利にならない範囲で切り上げ管理をしてしまうというのも一つの手です
 もちろん,「うちは従業員が少ししかいないから,切り上げなんてしなくてもエクセルで簡単に管理できるよ」「従業員ごとに別々に管理する。」というのであれば,それでも構いません。(実際問題として,有給休暇の切り上げ付与は,小規模事業者にとっては経済的・人員的負担が大きいですし。)
 この「有給休暇の切り上げ管理」については,2回前のコラムもご参照下さい。
http://www.tanida-lawyer.jp/201902113482.php

 今回の法改正を機に,こういった「有給休暇管理」に力を入れた勤怠管理システムもいくつか出てきています。
 この辺は費用対効果の兼ね合いもありますが,導入を検討してみても良いのではないでしょうか。(特に,2020年4月からは厳格な労働時間規制が中小企業にも課せられますので,何らかの勤怠管理システム導入は必須になってくるでしょう。)

(次回働き方改革5〜有給休暇付与義務・就業規則の改正〜に続きます。就業規則の条項案もアップロードしますので,是非ご参照下さい。)

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