「契約書を作らせて下さい。」というのは,「あなたのことを信用していないので,契約書で縛らせて下さい」という感じがして言い出しづらい,というのは良く聞きます。ですが,契約書は「長く取引を続けるためのルール作り」という性格も持っています。
「御社と末永く取引をさせて頂きたいので,最初にルールを固めておきましょう。何かある都度ルールを決めるなんて効率も悪いですしね」というニュアンスを伝えつつ契約書締結をお願いすれば,取引相手が気分を害するということはないと思います。
それに,一昔前に比べますと,事業者らの契約書に対する抵抗感も薄まっているように思われます。むしろ,契約書の書式を一通り備えている事業者の方が,きちんとした体制を整えているようにみられ,信頼も得やすいのではないでしょうか。
以上の理由から,契約書の書式を一通り備えて,取引の際にそれらを活用することについては,何ら遠慮する必要はないと思います。