弁護士・中小企業診断士の谷田が,中小企業の皆さんを法律・経営両面で支援します。
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契約書の代わり4(2018年12月03日)
(前回「契約書の代わり3」の続きです。)

(2) 電子契約書導入のコスト
 電子署名の要件を満たしているシステムを導入するにしても,コストの問題があります
 ネットでいくつか検索して頂ければわかるように,電子契約書のシステムについては,どこの業者も結構な費用を設定しています。コンスタントに相当数の契約締結が見込まれるのでも無い限り,ちょっとペイしないかな,という感じです。少なくとも,本県の中小企業にとっては,導入はまだまだ厳しいでしょう。
 また,契約の相手方の電子署名について,認証機関による認証を受けてもらわないといけませんが,これ自体相手方にとっては面倒な話ですので,頼みづらいところです。(紙媒体であれば,法務局で会社実印の印鑑証明を取ってもらうだけで済むのですが・・・)

 印紙代節約というメリットはあるものの,手間や費用を考えると,電子契約書の普及にはもう少し時間がかかりそうです。
 個人的には,「実印を押印した契約書」「相手方の印鑑登録証明書」を高解像pdf化し,メールに添付して送信しあうことで,電子契約書の代わりにしてもいいんじゃないの?と思います。(かなり貧乏くさいやり方ですが・・・費用対効果は良いかと)

<その他〜商品引渡しの証拠化〜>
 さて,以上のように「契約書の代わりに,FAXやメールでも一応取引内容の証拠になる」ということはおわかり頂けたと思います。
 このように,相手方の注文内容の証拠化が大事なのはもちろんなのですが,それ以上に「注文通り納品をした」ことの証拠化も同じくらい重要です。実際,商品売買の現場では「そんな商品を注文した覚えはない」というトラブルよりも「注文した商品が届いていない・受け取っていない」というトラブルの方が多いように思います。
 そのため,商品を相手方に引き渡したときは,きっちり納品書or受領書にサインをもらいましょう。外部の運送業者に配送を委託しているのであれば,その運送業者に「何を,いつ,どこに配送してもらったか」の明細を出してもらい,保管しておきましょう。
 証拠化というと,どうしても真っ先に契約書が思い浮かぶところですが,こういった納品の足跡を残すことも重要です。
 いかがだったでしょうか。
 中小企業同士の取引では,人的な信用が重視されやすい関係で,どうしても口約束で物事を進めてしまうことが多いかと思います。
 「ここのコラムに書いていることくらいやっているよ。何を今更・・・」という感想を持って頂ければいいのですが,そうでない場合は今一度契約フローを見直して頂きたく思います。
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