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マイナンバー制度11~基本方針の策定~

2015年09月20日

 前回マイナンバー制度10~マイナンバーの管理体制~」では,「マイナンバーについて,きちんとした取扱規程を作りましょう」ということをお話ししました。今回以降,これらの規程について掘り下げていきます。
 今回ご紹介する「基本方針」については,ガイドライン上求められた要素を盛り込んだ書式も末尾にアップロードしておりますので,必要な箇所を補充ないし修正してご利用いただければと思います。

 さて,「取扱規程」には,マイナンバーを
「取得」「利用」「保存」「提供」「削除及び廃棄」の各段階において,様々な視点(=組織的・人的・物理的・技術的な視点)からの安全管理措置を盛り込むよう要求されています。そういった意味では,「取扱規程」はマイナンバー管理体制についての「各論」にあたるといえます。

 もっとも,ガイドラインでは,この各論にあたる「取扱規程」に先立って,総論ともいえる「基本方針」の策定を推奨しています。総論を持たないままに各論を充実させても仕方ありませんので,まずは「基本方針」を固めましょう。

 といっても,この「基本方針」の策定はそれほど難しくありません。
ガイドラインに従うとなると,ほぼ一義的に書くことは決まってくるのです。末尾の書式に,貴社の社名と窓口の連絡先を記載すれば出来上がりです。
 それほど手間のかかるものでもありませんし,ひとまずこの「基本方針」を仕上げて備え付けて下さい。
 
 本当に大変なのは,各論ともいえる「取扱規程」です。次回は,「取扱規程」の書式も含めて,どういったことを盛り込めばいいのかについてご説明します。