弁護士・中小企業診断士の谷田が,中小企業の皆さんを法律・経営両面で支援します。

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中小企業の労務管理 ~固定残業手当1~

2017年01月04日

 あけましておめでとうございます。
 本年も色々な視点から中小企業向けの情報を発信していきますので,何卒よろしくお願いいたします。

 さて,前回前々回は「労働時間の把握・管理」というテーマでお話をしました。
 今回は,把握した労働時間に基づいてきちんと賃金・手当を払いましょう,というお話になります。
 「中小企業の労務管理 ~よくある問題点3~」の「4,「管理職手当」「営業手当」等を別途支給することで,無制限に残業をさせている」という問題に対応する解説になります。これ,結構多くの中小企業がやらかしていますので,心当たりのある社長さんには是非お読み頂きたいと思います。

 「店長など管理監督者っぽい肩書きを従業員に付けて,役職手当を数万円付けるだけで残業代を支給しない」というやり方(いわゆる「名ばかり店長」ですね)がほぼ通用しないことは,「中小企業の労務管理 ~よくある問題点3~」で述べたとおりです。「基本給+役職手当」をベースに計算した割増賃金(当然,相当高額になります)を別途支払わされる可能性が高いですので,この手の賃金体系は控えた方がいいでしょう。
 その他,外回りの営業職に「営業手当」名目で一定額を支給し,労働時間の管理をしないor残業代を払わない,というやり方も頻繁に見かけますが,これも同じ理由で通用しませんのでやめましょう。

 とはいえ,「うちは毎月コンスタントに30時間くらいの残業をさせている。残業代の額もほぼ予測できるので,少し多めに固定残業手当を設定して事務負担を軽減したいんだけど・・・」という社長もおられると思います。
 いわゆる「固定残業手当」制度ですが,やり方さえしくじらなければ一応有効です。(しくじると,名ばかり店長と同じく高額の割増賃金の請求を受けるので,あまりお勧めはできないのですが・・・)

 固定残業手当を導入するに当たっての注意点については,次回以降解説させて頂きます。
(続きます)